
東京都内にて、ご自宅などご希望の場所への出張トレーニングのほか、
港区(六本木〜赤坂・麻布十番〜三田 赤羽橋)のフィットネスクラブで活動している、
パーソナルトレーナーの大瀧です。
昨日、このようなニュースが、多くの方によりSNSなどでシェアされていました。
以前から糖質制限に関しては、賛否さまざまな意見が飛び交っていますが、
今回こちらの記事では、紹介されている論文をもとに糖質制限を推奨するものでした。
私自身は推奨派でも否定派でもありませんが、
「糖質は摂らないほうが良いんだ」と極端な解釈にはならない方が良いと思ったので、
今回は、この記事を読んで感じたことをシェアしたいと思います。
目次
信頼性の高い論文です
紹介されている論文はコホート研究(論文)というもので、個人の意見や症例報告に留まらず、
数多くの症例報告を追跡調査した結果までまとめたものなので、
論文自体は信頼度の高いものになります。
ドクターのクライアントから伺ったのですが、この論文が掲載された「ランセット誌」も、
内科医の間ではバイブルとなるほど権威のあるものだそうです。
論文の中には、「炭水化物の摂取量が
(総摂取カロリーの)60.8%以上の群では、死亡率が上昇する」とあります。
この数値をもとに考えてみると、マクロ(大まかな)栄養バランスの指標として、
三大栄養素の割合を表したPFC比(PFCバランス)という概念がありますが、
日本の厚生労働省は、バランスの良い栄養の目安として炭水化物は60%としていますので、
(ちなみに、脂質は25%、たんぱく質は15%)
この目安を参考にするか、もしくはこれよりも若干、炭水化物の割合は
下げた方が良いということになります。
炭水化物(糖質)を調整する2つの方法
本人はその自覚がなくても、炭水化物を摂り過ぎているというケースは非常に多いです。
それは、お米など炭水化物が主食ということも、少なからず影響しているでしょう。
具体的に炭水化物の割合を調整する方法として、
- 単純に炭水化物(糖質)の摂取を減らす
- たんぱく質など他の栄養の摂取を増やす
の、2つの戦略があります。
単純に炭水化物(糖質)の摂取を減らす
まず1つ目は、単純に摂取量を減らすということ。
これには、まず何が炭水化物で、何が糖質なのかを理解する必要があります。
具体的には記事にもあるような「麺類+ご飯もの」といった重ね食いや、
食事で糖質を摂っておきながら、スイーツや果物をセットで食べてしまうケース。
これらを避けるだけで、大きく摂取の割合は軽減することができます。
特に、身体に良かれと果物を積極的に食べている方も、摂取過多になる場合があります。
たんぱく質など他の栄養の摂取を増やす
割合を減らすという観点から考えると、他の栄養素をきちんと摂取することで、
必然と炭水化物の割合は減ります。
体脂肪率を下げたければ、体脂肪自体を減らすことも1つですが、筋肉量を増やすことでも
体脂肪の占める割合は減りますので、結果体脂肪率も減少する原理と同様です。
記事の中では、今まで良くないと言われていた脂質の摂取も推奨していますが、
不足しがちな栄養を補てんすることで、結果的に健康的な食事バランスが成り立ちます。
食べ過ぎに注意!くらいの認識でOKです!
この記事や論文では、炭水化物の摂取過多による健康被害を訴えていますが、
「炭水化物は身体に良くないんだ…」となるのは、ちょっと待って下さい!
確かに、炭水化物の摂り過ぎは身体に良くないですが、
食べなさ過ぎて、身体に悪影響があることもまた事実です。
前述した三大栄養素のバランスを表したPFC比では、炭水化物の割合を12%に制限することで、
筋肉は落ちずに体脂肪だけ落とすことができた、というエビデンスも存在しますが、
必要な量すら炭水化物を摂取しないのは、身体をわざと飢餓状態にさらすことになるので、
ごく短期間ならまだしも、過剰な糖質制限はあまりオススメできません。
したがって、過剰に反応する必要はなく、これは炭水化物に限ったことではありませんが、
「食べ過ぎに注意しよう…!」といった認識で十分です。
また、「よし、今日から減らそう!」と行動し始める前に、食べたものを入力するだけで、
摂取カロリーやバランス(割合)をひと目でチェックできる簡単な無料アプリもありますので、
ご自身の現状をきちんとチェックすると、
的確に食べ過ぎ・食べなさ過ぎを防ぐことができますのでオススメです!
おすすめアプリはコチラ!
リンクをご紹介した記事からだけでは、
- 総摂取カロリーが低くでも、炭水化物の割合が高ければリクスは高いのか?
- 炭水化物の割合は低くても、総摂取カロリーが高い場合にはリスクはないのか?
など、不確定な部分もあるので、私も掲載されている原文をチェックしてみますので、
何か他に気づいたことがありましたら、またこちらのブログでシェアしたいと思います!