
東京都内にて、ご自宅などご希望の場所への出張トレーニングのほか、
港区(六本木、麻布十番、三田・赤羽橋)のフィットネスクラブで活動している、
パーソナルトレーナーの大瀧です。
ダイエット中の方にとって、脂質(油・脂)をどのように摂るかは、
糖質をどのように摂るのかと同じくらい、注意したいところだと思います。
脂質は、糖質(炭水化物)・たんぱく質と並び「3大栄養素」として分類され、
生きていくうえで欠かせない栄養の1つです。
その為、脂質はとにかく控えればいいというわけではなく、
脂質の不足が代謝の低下を引き起こし、ダイエットに支障が出ることさえあります。
ダイエット中の方に脂質の摂り方をどのように気をつけているのかを聞いてみると、
『動物性の脂肪を摂らないように気をつけています!』
という返答がほとんどです。
確かに動物性脂肪のとり過ぎは、中性脂肪を一時的に蓄えてしまうので控えたいことですが、
間違ったイメージのもと、極端に動物性脂肪を避けることについては反対です!
今回は、動物性脂肪に関して直してほしい、間違ったイメージについてお話ししたいと思います!
動物性脂肪と植物性脂肪
動物性脂肪と植物性脂肪は、以下の様なものを指します。
- 動物性脂肪:牛脂・ラード・バター・卵黄 等
- 食部性脂肪:オリーブ油・キャノーラ油・ココナッツオイル 等
比べると、動物性脂肪の方が太るイメージ、ありませんか?
実際に、動物性の脂肪は個人差はありますが一定量を超える量を摂取した場合、
中性脂肪として体内に蓄えようとするため、ダイエット中は控えたい脂質であることに違いはありません。
ですが、動物性脂肪を控える方の中には、間違ったイメージで動物性脂肪を悪者にしてしまい、
必要以上に避けてしまっているケースがあることも事実です。
「動物性脂肪」に対する間違ったイメージ
動物性脂肪を避ける理由の1つに、「飽和脂肪酸」が関係しているのではないでしょうか。
脂肪(中性脂肪)を構成する脂肪酸は、「飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸」に分類されます。
飽和脂肪酸よりも不飽和脂肪酸のほうが、健康上の大きな恩恵を得られるという
研究結果が発表されてから、飽和脂肪酸を極力避ける風潮があります。
「動物性脂肪=不飽和脂肪酸」ではありません!
飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸は、
- 飽和脂肪酸:分子構造が安定。融点が高く、常温では固体として存在。
- 不飽和脂肪酸:分子構造が不安定。融点が低く、常温では液体として存在。
というような特徴があり、分子構造に違いがあるだけで、
それによって、動物性・植物性という分類をすることはできません。
常温にて固体・液体という分かりやすい違いから、
「動物性脂肪=飽和脂肪酸」と認識している方が多いかもしれませんが、それは違います。
その為、「飽和脂肪酸を避けたいから動物性脂肪を控えている」というのも、
間違いということになります。
植物性脂肪にも飽和脂肪酸は含まれています!
飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸の違いは分子構造の問題で、
動物性か植物性かは、関係がないというお話しをさせていただきました。
動物性脂肪にも飽和脂肪酸だけでなく不飽和脂肪酸も含まれていますし、
植物性脂肪にも、不飽和脂肪酸だけでなく飽和脂肪酸も含まれています。
代表的なものであれば、魚の油は動物性ですが不飽和脂肪酸が多いことで有名ですし、
ココナッツオイルは植物性ですが、飽和脂肪酸が多くを占めています。
植物性の脂肪だから安心!と、ドバドバかけて使用し続けていると、
実は、飽和脂肪酸をかなりの量を摂取してしまっているということも、少なくありません。
また、食事の際の油は不飽和脂肪酸を中心に摂取していても、
間食のお菓子・食後のデザート等で、飽和脂肪酸を摂取してしまっているということも…。
「動物性脂肪=悪者」は、ただのイメージ。
イメージだけで、口にするモノを選ぶのはヤメにしましょう!